
責任病変の部位を検索する。
特に経時的な変化を知る。
意識とは、外界からの刺激を受け入れ、自己を外界に表出することのできる心的機能を意味する。 意識障害とはこの認知機能と表出機能が低下した状態である。
意識の量的障害であり、意識水準の低下として現れる。
意識の量的および質的障害であり、意識の広がりや方向性が障害される。
軽度ないし中等度の意識混濁とともに激しい精神運動性興奮や幻覚を伴う。
急性期の意識障害の評価に用いられる。
刺激しなくても覚醒はしているが意識内容が障害された状態。
時、人、場所が分からない状態。
自分の名前がいえない状態。
刺激に反応して覚醒する状態。
覚醒しない状態。
3点から15点まで。6点以下昏睡状態。
知能とは「新しい課題を解決する思考能力」。
新しいことを記憶する能力、新しいことを創造する能力。30才頃をピークとして衰退してくる。
従来から蓄積されてきた知識や、これに基礎をおく判断や思考、あるいは技術的能力など。 老化とともに衰退するわけではない。
先天性または出生後の早い時期に何らかの原因で知的発達が障害され,知能が低い状態に止まっているも の。
痛覚の受容器に刺激が加わることによって生じる疼痛で、鎮痛剤が効く。
痛覚路が遮断されることによって生じる疼痛で、鎮痛剤が効かない。
左右の平衡感覚のバランスが崩れて生じる、平衡感覚の異常。 内耳の前庭器官あるいは三半規管から脳幹の前庭神経核に至る末梢神経の異常により起こる。
回転感を伴わないふらふら感・浮遊感であり、主に中枢神経の異常に起因する。
内耳から前庭神経核までの障害によって生じる眩暈を指す.
内リンパ水腫による反復性眩暈。
細菌あるいはウイルス感染に続発することが多く、消化器症状を伴った強い眩暈が急激に発症する。 発作はMeniere病の経過よりも長く,1日ないし3日間程度続く. 健側に向かう眼振がみられ,聴力は正常あるいは低下,カロリックテストは正常である.
悪心を伴った眩暈がみられるが,蝸牛徴候は伴わない.カロリックテストでは患側の低反応がみられ, 迷路炎との鑑別上重要である.
突発的に出現する高度の感音性難聴に眩暈を伴うことがある.Meniere病のように反復することはな い.内耳の血管障害によると考えられる.
聴神経腫瘍は,内耳神経の前庭枝周囲のSchwann細胞から発生する.耳鳴,聴力低下,眩暈が初発症 状である.腫瘍が大きくなると脳神経の障害を生じるようになり(角膜反射の消失や顔面神経麻痺な ど),また小脳症状もみられる.
ある頭位によって1分以内の発作性の回転性眩暈が出現する.通常ある頭位をとってから眩暈が出現するまでに 一瞬の潜時があり,また同じ頭位を繰り返しとっていると眩暈の程度が軽くなっていく.
前庭神経核を含む脳幹,小脳,大脳など,中枢神経系の障害によって生じる眩暈を指す.
眩暈のほかに同側の小脳失調,構音障害,嚥下障害,対側半身の温痛覚低下,Horner症候群などを伴 う.後下小脳動脈(posterior inferior cerebellar artery;PICA)の閉塞によるといわれてきたが, 椎骨動脈の病変で起こることが多い.
椎骨脳底動脈領域の一時的な血行障害による症状をVBIという.眩暈もその症状に含まれるが,それ 以外の脳幹あるいは後頭葉の症状(視力・視野の障害,眼球運動障害,顔面知覚の低下,顔面神経麻 痺,構音障害,嚥下障害など)を伴うことが普通である.一般に血管障害では,眩暈以外の症状を伴 うことが多く,たとえ初発症状が眩暈であっても,いつまでも眩暈のみということは少ない.また内 頚動脈領域の病変で眩暈が生じることはまれである.
左鎖骨下動脈起始部の狭窄や閉塞があるとき,左上肢への血流が右椎骨動脈〜左椎骨動脈を介して流 れるためにVBI症状を引き起こすものをいう.上肢の血圧の左右差をみておくことが重要である.
出血,硬塞,腫瘍など後頭蓋窩のSOLは眩暈の原因となりうる.
聴神経腫瘍は腫瘍が小さいときは末梢性眩暈を起こし,次第に脳幹小脳を圧迫するようになると中枢 性眩暈の要素が大きくなっていく.
脳幹に脱髄が起こると眩暈を生じることがあり,末梢性眩暈との鑑別が困難なことがある.眩暈のみ ということは少ない.
側頭葉てんかんなどで眩暈を生じることがある.
内耳より始まる平衡調節機構への直接の障害によらない眩暈.次のようなものが原因となりうる. 血圧の異常、貧血,多血症、不整脈、低血糖、薬物の副作用など。
なお眼振の方向は急速相で表現される。 Despite the fact that the slow phase is the pathologic component of nystagmus and the quick phase is merely a compensatory adjustment, the quick phase is used to define the direction of nystagmus because it is more easily detected.
眼振の方向が一定したものであり、末梢神経である内耳神経あるいは前提神経の障害で、生命の危険は ない。
注視する方向に出現する眼振で、脳幹もしくは小脳障害があり、生命の危険が高い。
眼振の方向は注視点によって変化せずに回旋性の眼振となる。延髄などの脳幹病変に起因する。
上位ニューロン・下位ニューロン・骨格筋のいずれかの障害で起る。
筋緊張は亢進するが、筋萎縮は生じない。トーヌスはジャックナイフ現象を呈する。
下位運動神経障害に必ず見られる特徴である。
おそらく運動ニューロンから支配筋へ なんらかの栄養物質が供給されているためである。
ポリオ poliomyelitis がLMN障害の例である。
骨格筋の障害あるいは神経筋接合部の障害による筋力低下。
運動調節を担う小脳および大脳基底核のいずれかの障害で起る。
主に小脳の障害で起る。
主に大脳基底核の障害で起る。
静止状態では振戦がないが、随意運動を企図すると粗大な振戦が出現する。小脳性失調症で見られる。
拇指を中指および示指の掌面にこする運動。パーキンソンで見られる。
上腕を伸展させ手を背屈させると、手が手首から上下に振戦する。肝性脳症で見られる。
腓骨筋群の麻痺によって足の背屈が不可能になったために、かかとが床にあたるのを防ぐために下肢を異常に高くあ げる歩行。
骨盤諸筋の萎縮による歩行異常で、進行性筋ジストロフィーで見られる。
片側性の錐体路上位運動ニューロンの障害に見られる歩行異常。 麻痺側下肢が痙性麻痺を来たすため、麻痺側下肢を伸展させたまま地面を擦るように歩く。なおいずれが麻痺側かは 損傷部位が錐体交差の上下いずれかで異なる。
両側性の錐体路上位運動ニューロンの障害に見られる歩行異常。 両側下肢を伸ばしたままで足先で地面をするように小刻みに歩く。
歩行が拙劣なものをいう。脊髄性失調症や小脳性失調症で見られる。
錐体外路障害で筋強剛が見られるときの歩行異常。 立位で前屈姿勢を取り、歩行に際して第1歩を踏み出すことが困難で、足が床に凍り付いたようになる(frozen gait)。 いったん歩き始めると歩幅は小さくて小刻みな歩行となる。加速歩行もある。
一側下肢に疼痛が存在するために罹患枝は注意深く地面につくが、健康な下肢は迅速にあゆみを進める。
原因として血管性病変(閉塞性動脈硬化症、Buerger病)や神経性病変(馬尾性、脊髄性)が考えられる。
本人の意思によらない身体各部の運動であり、錐体外路疾患に起因するものが多い。
静止状態では振戦がないが、随意運動を企図すると粗大な振戦が出現する。小脳性失調症で見られる。
たとえば拇指を中指および示指の掌面にこする運動。パーキンソンで見られる。
上腕を伸展させながら手を背屈させると、手が手首から上下に振戦する。肝性脳症で見られる。
twitching of portions of muscles at rest caused by single contractions of motor units.
ある姿勢を維持することが困難なこと。
筋緊張の異常亢進。
一つの筋ないし筋群に起こる不随意で非律動的な電撃様の痙攣。生理的にも睡眠開始時などに生じることがある。
難治性の不随意運動。
歩行が拙劣なものをいう。脊髄性失調症や小脳性失調症で見られる。
静止状態では振戦がないが、随意運動を企図すると粗大な振戦が出現する。
小脳虫部の病変、あるいは両側小脳半球の障害によって構音障害を生じたもの。
運動課題の遂行に際して、運動が協調性なく拙劣であること。 複数の筋肉と関節を時系列的に適切に調節して運動させる能力が減退するため、姿勢・歩行・言語などが 拙劣となる。
脊髄の後根・後索の障害により深部知覚が障害されて生じる失調症。 視覚の助けを借りれば深部知覚の障害が代償されるため、視覚の助けがない場合に限って失調症の症状 が出現する。
開眼のままつま先をそろえて起立させておき、そののちに閉眼させると身体の動揺が強くなる。
小脳および小脳に出入りする神経経路(脊髄小脳路)の障害に起因する失調症。 視覚の助けを借りてもなお病側に症状が出現する ipsilateral motor sign。
開眼のまま両側のつま先をそろえて起立させる。
検者の力に抗して患者に前腕を屈曲させ、突然検者が手をはずす。
被検者にその示指を身体の側方から回って鼻に触れさせる。
被検者に両側上肢を水平に側方に挙上させ、その位置から上肢を動かして両側の示指を身体正面で触れ合わせる。
被検者を仰臥位とし、一側の踵を対側の膝に持ってこさせ、それを頸骨前面に沿って足関節まで下げていく。
静止状態では振戦がないが、随意運動を企図すると粗大な振戦が出現する。
共働筋-拮抗筋の運動を交互に規則正しく、迅速に行なうことができない状態をいう。 手および前腕の回内・回外運動を速やかに交互に繰り返させてその可否を見る。 小脳障害の発見にもっとも有効な検査法である。
対側の前頭皮質橋路の障害に起因する。
| 深部感覚障害 | 振戦 | 言語障害 | 深部反射 | |
| 小脳性麻痺 | 陰性 | 企図振戦 | 陽性 | 軽度低下 |
| 脊髄性麻痺 | 陽性 | 粗大振戦 | 陰性 | 消失 |
大脳皮質の広範な障害の後遺症として生じる状態で、高次機能は障害されるが自律神経機能は保存されたもの。
覚醒を維持する ARAS の終末である、間脳や中脳の障害で見られる特有の病態。
意識障害はないが、運動機能が完全に麻痺した状態。
後天的な知能の低下。
言語野が損傷された結果として、既に習得されている言語表象の操作機能が障害されて言語によるコミュ ニケーションに破綻を来たした状態。
言語中枢は一側支配であり、多くは利手と対側の大脳半球に存在する。
前頭葉にあるBroca運動性言語中枢の損傷に起因し、自発語や復唱が障害される。
側頭葉にあるWernicke感覚性言語中枢の損傷に起因し、言語理解や復唱が障害される。 Wernicke感覚性言語中枢は上側頭回の裏側に存在する。
聴覚性言語中枢から運動性言語中枢への伝導路が切断され、復唱困難となる。
主に左大脳半球を含んだ広範な病変の際に右片麻痺とともに生じる。
言葉の喚起が障害される喚語困難が特徴的な症状となる。 喚語障害とは、特定の言葉を必要に応じて想起していうことが困難が状態をいう。
失認とは、感覚が正しく入力されているのに、それを正しく認識できない障害。
手指失認 finger agnosia に左右失認 right-left disorientation ・計算不能 acalculia・書字不能 agraphia が 合併したもの。 優位半球の頭頂葉の障害に起因する。
手指失認に左右失認・計算不能・書字不能が合併したもの。優位半球の頭頂葉の障害に起因する。
髄膜炎とクモ膜下出血がもっとも多いが、脳出血や脳腫瘍でも陽性となることがある。
仰臥位の患者の後頭部に手を当てて、頭部を持ち上げて顎を胸につけるように試みる。 髄膜刺激症状があれば、項筋の攣縮のために顎を胸につけることができない。 髄膜炎やクモ膜下出血の際に陽性となる。
仰臥位にある患者の一方の下肢を伸展したまま挙上するとき、坐骨神経の疼痛のために膝関節が不随意的に屈曲す る現象。髄膜炎が下部脊髄膜に波及して脊髄根に障害が生じたことを表す。
仰臥位の患者の頭を屈曲させると、股関節と膝関節が自動的に屈曲する現象であり、特に小児で検査し やすい。
脳腫瘍による頭蓋内圧亢進症による嘔吐であり、食事と無関係に悪心を伴わずに射出するように嘔吐するという特徴 を持つ(放射性嘔吐 projectile vomiting)。
特に小児の小脳腫瘍もしくは第四脳室腫瘍でよく見られる。